聞き上手はエコーも上手?
先日、いつもと同じように超音波検査を始める時、
「超音波検査って今まで受けたことあります?」と、
患者さんに聞いてみたんです。
すると、患者さんからの返事は・・
「エコー検査でしょ? あるある。」
「僕、フォアグラになってるらしいよ!」
なんて話から始まり、
「そういや、腎臓にも何かあるって言われたことあるな~・・」
「スイホウだっけ??」
「でも5年も前の話だから、たぶんもうなくなってるよね~♪」
「あ、あと最近このオヘソのあたりがね」
「グーと押されるような感じがするんだよね。」
「変なモン 食べた覚えもないのに・・」
続いて、
友人が病気になった話とか。。
毎日3キロ歩いているから、血液はサラサラ (のはず。。)
昨日、焼き肉食べたけど、検査に影響ない?
やっぱ、時計外した方がいいよね?
あ、メガネは? 取る??
さらに、
近所のおばちゃんが、どこの病院に入院していて、
そこの先生や看護師さん達が あーだ こーだ・・と、
堰を切ったように話しだし、5分近くも延々と話が
終わらない。。
あの~ スミマセンが、
そろそろ検査始めてもイイでしょうか?? (-”-)
初心者のための超音波検査セミナー
やたらと話が好きな患者さんっていますよね~^^;
特に忙しい時なんかは、話の長~い患者さんって、
いい加減「付き合ってられねー!」と、
面倒に思うこともあるかもしれません。
とはいえ、患者さんから重要な情報を引き出す
こともエコーでは大切な技術の一つですよね。
時に患者さんとの話の中で、とても参考になる
情報が得られることもあったりします。
昨日、何を食べたか?とか、過去の病歴や
手術歴、生活習慣、家族の病歴といったことは
もちろん、最近の行動(仕事で海外に行ってた)
とか、以前住んでいた地域ですら、エコーでは
重要な手掛かりとなったりすることもあるわけです。
また、診察室では先生に言えなかったことを
話してくれることもありますし、
「あ、そういえば!」と、
いま思い出した話が急に出てきたりすることもあります。
また、そんなたわいもない会話の中から、
納得のいかない所見に対する解決の糸口を発見したり、
「あー、そういうことね♪」なんて、
ヒントを思いついたりすることもよくあったりします。
その他にも、
検査ポイントを絞りこめるといった利点や、
時に見逃しの回避に繋がったこともあります。
ですから、効率よく検査を終える意味においても
重要なサインを見逃さないためにも、
患者さんとのコミュニケーションは大切なことだと思います。
ともかく!!エコーをやる時には、
できる限り「聞き上手」に徹することをオススメします ^^
◆編集後記
ただでさえ、薄暗~い超音波検査室。。
検査の時に僕たちがコワーイ顔をしていたり、
忙しいからといって機械的な対応や話し方を
したら、誰も気楽に話をしてはくれませんよね。
貴重な情報を逃さないためにも、
患者さんが話しやすい雰囲気をつくるよう、
普段から心がけるといいことがあるかもしれません。
あ、でも、
どうでもイイ話に付き合うのは程々に。。 ^^;