初心者のための超音波検査セミナー
乳腺超音波検査セミナーに参加した時のことです。
講師がこう言いました。
「乳癌検診では5mm以下の腫瘤にこだわることはありません」「わからないものに手間取るのは時間の無駄です!」「さ~っと 流しちゃなさい」(話された内容の要約です)
えっ まじ!
流しちゃっていいの・・・!?
ホントに・・・?
ワタシ的には、この講師 ちょっと言い方は乱暴だけど「的を得てる」と思いました。
エコーやっていると、つい「なんとか良性、悪性の判断をつけなくっちゃ!」と、必要以上に悩んだり頑張ってしまいがちですよね。
で、結局 時間を無駄にして・・・ ^^;
でも、よく考えれば
●乳癌は2cm以下で発見できれば予後は良いといわれています。
●発育や進行が他の癌と比べて緩やかなことが多いので、1年でそれほど大きくはならない。
●5mm以下の腫瘤 ⇒ 良性ならば、次の年は不変。悪性でもせいぜい1~2cm以内でしょう。次の年でもまだ十分に早期発見ですよね。
●それに、あまり小さいとABC(穿刺吸引細胞診)も難しいですよね。まして良性であったならば苦痛を与えるだけです。
と思いませんか?
講師は、このような事と自分の経験も踏まえた上で、ちょっと乱暴だけれどインパクトがあるように言ったのでしょうね。もちろん腫瘤があることや、必ず定期的に乳癌検診を受診することを本人に伝えることが絶対条件だと思いますが・・・
さまざまな条件や状況、メリット、デメリットを考慮するのです。その中で最善な検査を行う。
見習わなくっちゃ ですね。
そうそう、この講師は「こんなこと」も言ってました。
「お腹のエコーやっている方は、あれだけ広い範囲から1cmの癌を見つけ出します」「乳腺の中から1cmの癌を見つけることは簡単でしょ?」
おーその通りっ! v(^^)v
2mmの胆嚢ポリープ 見つけますよね?
5mmの肝嚢胞 簡単ですよね?
もちろん、腹部と乳腺 単純に比較はできません。でも腹部エコーやっている人は1cmどころか、もっと小さい腫瘤を乳腺の何十倍という範囲の中から見つけ出します。
やっぱりエコーは「腹部」から始めるのがいい!と思ってしまいました・・・