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超音波の画像表示
超音波診断の表示法「Bモード」は白黒のグレースケール表示画像です。
Bモードは超音波の反射信号(プローブに返ってきた超音波)の強弱を輝度として二次元的に表示しているのです。
それでは、「反射波の強弱」は何が原因で起きるのでしょうか?
音響インピーダンス
プローブから送信された超音波が生体内を進む時、組織間に音響インピーダンスの差が大きいほど、超音波は強く反射され、逆に音響インピーダンスの差が小さいと、超音波はあまり反射せずに透過する量が多くなります。
超音波の反射は音響インピーダンスに差があるために起こるのです。
「音響インピーダンス」?
簡単に言うと「組織固有の抵抗値」と考えてもらうとよいのではないでしょうか。
音響インピーダンスは「組織の密度×組織の音速」で表されます。
密度はともかくとして、「組織の音速」とは??
空気中を音が伝わる速度は約340m/secです。水の中では約1480m/sec(20℃)ですから、空気中の4倍以上のスピードで音が伝わります。
これと同じように、身体の中も組織によって音が伝わる速度が違うのです。
一般的に肝臓であれば1500~1600m/secくらい、骨は2500~4500m/sec
くらいといわれています。
音の伝搬速度
媒 質 | 速度(m/s) |
空気(20℃) | 344 |
水 (20℃) | 1482 |
脂 肪 | 1450 |
肝 臓 | 1549 |
腎 臓 | 1561 |
脾 臓 | 1566 |
血 液 | 1570 |
筋 肉 | 1585 |
頭 骨 | 4080 |
音響インピーダンスは密度×音速ですから、組織によって持っている音響インピーダンスが違うのです。
超音波の反射は音響インピーダンスに差があるために起こります。
体の中は様々な細胞や組織からなっていますので、組織と組織の間で音響イン
ピーダンスに差があります。
音響インピーダンスに差があれば、そこに反射がおきる。
組織間で音響インピーダンスの差が大きいほど反射が強くなります。
反射が強いと、輝度が高く(白っぽく・エコーレベルが高く)、逆に組織間の音響インピーダンスの差が小さいと、輝度が低く(黒っぽく・エコーレベルが低く)なるのです!
この理屈は理解しておいてくださいね。