検診エコーについて

初心者のための無料超音波検査セミナー

このメルマガ(ブログ)を見てくれている方には、人間ドックなどの検診施設でエコーに携わっている方も多いと思います。

スクリーニング的な検査項目に限定される検診において、超音波検査でしか発見できない病変もあるため、その役割はとっても大きいものですよね。

健診超音波検査

「おはよー! 1年ぶり!」

「俺が今もこうして生きていられるのは、去年あんたに見つけてもらったおかげだよ。ありがとう。」

人間ドックで云われた言葉です ^^

この方は早期のRCC(腎細胞癌)でしたが、手術も無事終わり、今回も人間ドックに来てくれました。

人間ドックでは、「顔馴染みさん」がたくさんいます。

前述の方のように早期癌が発見されて命拾いをした方もそうですが、中学校の先生(今では校長!)、高校時代の同級生、そしてなんとなく仲良くなってしまった受診者・・・^^

毎年、毎年「今年も来たよ!」と声をかけてくれます。

1年に1回だけではありますが、検査技師と受診者という枠を超えた信頼関係なんてものも生まれてきます。

ところが、人間ドックもそういい話ばかりではありません。

新人の頃は、やたら時間がかかって「私ってもしかして癌?」なんて不安にさせてしまったり、胆嚢に充満している結石を消化管と間違えて、「胆嚢描出できません!」と報告。その数日後に「胆嚢炎で担ぎ込まれた」なんてこともありました。

また別の例では、私が胆嚢癌を疑う所見を記載したために、必要ない検査や処置を増やしちゃったことさえあります。(ちょっとカラーをあてればよかったのに。)

さらに・・・

これ以上はやめときます ^^;

「スクリーニングだから・・・」と、人間ドックで行なうエコーは疎かにされがちですね。でもこのような場面こそが、最もエコーの活躍する場所です。

基本的に健康診断でのエコーは健康な人を相手としますので、もちろん痛みとかいう臨床的な症状はありません。特に初めて受診する方に関しては、情報量も絶対的に少ない。

その中でごく小さな初期の病変を拾い上げることがエコーの使命です。

しかも短時間で・・・

ですから、ただの「スクリーニングだから簡単!」なんて考えてはいけません。逆にエコーの中では一番難しい検査といえるんじゃないかと思います。

ということで、

検診エコーでの注意点

私が心掛けていることは、まず受診者とお話をすることです。どうでもいいような話の中から重要なヒントが得られることがあります。

「最近変わったことありますか?」とか、「痛かったりするところないですか?」といった簡単な声掛けから、「最近、手のひらがやけに赤いんだよね~」とか「右手がしびれる」「背中が重い感じがする」・・・。ちょっと話をすることで重要な情報も得られますし、検査にも協力的になってくれますよね。

ただ、この時注意することは「会話がはずみ過ぎないように!」です。

検査する手が止まってしまいますから ^^

次に、いくら体調が悪くても「集中」「集中」です。人間ドックとかでは、途中で休憩をとる暇もなく次から次へと検査をこなしていきます。徐々に集中力が下がってきて、「あれっ さっきの人はどうだったっけ?」なんてことにならないよう、前の晩の寝不足、飲みすぎはいけません ^^

あと、以前お話した「検査手順を決めて!」は、見落としを防ぐ意味でも、検査にかかる時間を短縮する上でも大切なことです。

エコー初心者の方へ

腹部エコーをこれからはじめる方、そして検診エコーからスタートするという方は、まだ多くの異常所見を経験していないということもあるでしょう。

大事な所見をスルーしてしまったり、見たことのない画像に戸惑ったり、どうしていいのか困っちゃうことも多いかと思います。

できるだけそうならないため、異常所見の画像やその考え方をしっかり確認しておきましょう ⇒「腹部超音波検診マニュアル(日本超音波医学会)

そして、必要な技術や手技はこちらで^^

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