簡単なようで難しい「胆嚢の超音波検査」④ 胆嚢癌

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まいどっ!  超音波検査士の飯塚です。

少しずつ仲間が増えています。 (^^)v

今回は胆嚢の超音波検査 4回目です。

胆嚢エコー「胆嚢がん」

▽簡単なようで難しい「胆嚢」4

胆嚢 最終回です。 ⇒ 「胆嚢癌」

“早期”の胆嚢癌をエコーだけで「胆嚢癌」と断言するのはとても難しいことです。はっきりいって“経験”が必要です。

最初はわからなくてもしょうがないのです。でも、怪しいものはきっちり拾い上げましょう。もちろん、すぐに癌だとわかるものもあります。

~ こんなのが あやしい ~

胆嚢のポリープ様病変で、

①乳頭状に凸凹しているもの。

②単発で茎の広いもの。

③エコーレベルが低いもの(黒っぽいもの)

は胆嚢癌を疑いましょう。

また、10mm以上の大きさのポリープ様病変もちょっと「あやしい」ですね。もちろん大きいコレステロールポリープもあるので、10mm以上というのは あくまで目安ですが…

このような場面に遭遇したときは自分で判断せず、先輩に相談しましょう。 良い先輩がいない方は医師に相談してね。

~ 胆嚢癌の知識 ~

胆嚢癌は高齢者ほど発生の頻度が高いといわれてます。胆嚢結石の合併率は70%以上ですから胆嚢結石を見つけたことで満足せず、胆嚢癌を疑って検査をしましょう。

一番多いのは胆嚢「底部」です。しかも多重反射によって見落としやすい部分ですから、注意深く見ましょう。

~ 難しい胆嚢癌 ~

難しいのは「びまん性浸潤」を示す胆嚢癌です。特に慢性胆嚢炎で胆嚢壁が厚く、エコーレベルの低いものは熟練した検査士でも癌との鑑別が非常に難しいと思います。

また、腺腫も癌との区別が難しく、大きさや形状に変化がないか定期的に観察することが必要です。

胆嚢壁には粘膜筋板が存在しないので、肝臓に直接浸潤しやすく、そうなると予後がとっても悪くなりますので、やっぱり早期に診断することが重要ですね。

◆編集後記

4回にわたって胆嚢について話しましたが、いかがでしたでしょうか?もちろん文字だけでの理解は難しいでしょう。

そこでっ!

HPに画像をアップしました。クイズ形式になっていますので、復習がてら見てくださいね。解答は次回お知らせしようと思います!では、さっそく こちらにアクセスしましょう。⇒ 胆嚢超音波クイズ

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