肝血管腫に後方エコ-増強がおこるワケ

みなさん、前回の宿題 「肝臓の血管腫」 調べました?

お目当てのものを探すのって一苦労です。いろんな本を引っぱり出してはペラペラと・・・でも、なかなか載ってないんですね。

そんな時のために、エコーのことなら“これ”っていう本を1冊持っておくとよいと思います。

私はこれです!⇒腹部超音波テキスト《上・下腹部》

よい本には“とっても大切なこと”が “ちゃんと載ってます” セミナーに1回行ったと思えば安い買い物ですね。 (^^)

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では、前回の答えです。

「後方エコー増強のワケ?」エコーレベルの高い「肝血管腫」の後方が、なぜ増強するか?

肝血管腫は海綿状血管腫で、内部に血洞構造がみられます。血洞内にプールする血液量によって、血洞が拡張したり収縮したり、内容が経時的に変化するのです。

血洞が収縮したとき⇒ 組織としては均一になり、反射源が少なくなるので、血管腫自体は 肝臓と同等の輝度もしくは低エコーになります。

血洞が拡張したとき⇒ 超音波の反射源になるので、血管腫は高エコーになります。さらに・・・いっぱいある血洞で超音波が多重反射を起こすのです。

ということで、超音波画像上 高い輝度を示すの血管腫の後にできる輝度の高い部分は・・・

「多重反射」によるもの! という結論に達しました。v(^^)v (本当かなぁ・・・)

ちなみに、血管腫の輝度が経時的に変化することを「カメレオンサイン」とか「wax and wane sign」といいます。←これも重要ですから憶えておいて下さいね!

●『カラードプラ』って??

ある“自称”エコー初心者の技師と話していたら・・・。

初心者:「エコーって白黒だから、総胆管がどれだか よくわからないんだよね」

わたし:「拡張していると簡単にわかるけど、最初は難しいよね」「でも解剖がわかっていれば、それほどでもないと思うけど・・・」

初心者:「だけどさぁ、太っている人って見づらいでしょ?」

わたし:「まあね」「でも肝臓に出入りしている脈管が出せて、そこにカラーあてれば すぐわかるでしょ?」

初心者:「あ~っ それイイ!」「あったまイイね!」

わたし:「どうも・・・」

初心者:「でも、あれってスゴイよね!」

わたし:「何が?」

初心者:「何がって、カラーだよ」

わたし:「いや、だからカラーの何がスゴイの?」 (^^;

初心者:「だって、ほら、あれって」「動脈が“赤”で、静脈が“青”に表示されるじゃん」「スゴイと思わない!?」「でも、どうやってわかるんだろう?」

わたし:「 ・・・ 」「じゃあ、緑や黄色の意味知ってる?」

初心者:「えっ何で?」「緑や黄色なんてないでしょ?」「ダマされませ~ん!」「でも、カラーは君も使った方がいいよ!」

わたし:「ご忠告 ありがと・・・」「ところで、もうどれくらいエコーやってんだっけ?」

初心者:「エコーは、もう2年になるかなぁ・・・」

わたし:「ガクッ!!」 (+_+;

これ、ホントにあった話です!!

みなさん まさかとは思いますが、カラードプラで表示される“色の意味” ちゃんと知ってます・・・よね?  (^^;

◆懺悔コーナー

「○○さ~ん 血液検査です」

「じゃあ針刺しますよ」

ブスッ!

(えっと、血糖用も採ったし、中性脂肪とコレステロール、それと尿酸用もOK!)

「はい終わりです 針抜きますよ」(おかしいナ・・・  アルコール綿はどこ置いたっけ?)

もしかして・・・ m(__)m

◆編集後記

昨晩のこと。。

「お父さん! 夏休みの自由研究 先生にほめられたよ。 “まとめ方がうまい”ってさ♪」

ちなみに、テーマは超音波の応用について~!

ちょっと複雑な気持ちの「超音波検査士」です  (^_^;

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