腹部エコーで膵臓は描出不良がなぜ多いのでしょうか?

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今日はちょっとした「マル秘 情報!」

(な~んて ^^)

をお伝えしようと思います。

みなさん、

絶対にナイショにしておいて下さいね♪

では、さっそく行ってみましょ~~~!!!

膵臓は検査できませんでした

知り合いのTさんは、

「いつも健康診断で膵臓は見えませんでしたって書かれるんですよ!」 「そこまで太ってないですよね?」って、いつも怒りながら私に言うんです。

そんなこと言われたって、

私がやったわけでもないし・・・。

この間は、あんまりしつこいもんだから、

「そうなの? じゃあちょっと見せてよ」

と、エコーをやってみました。

すると・・・

あの~、ちゃんと見えますけど。。

(だいぶ白めですが ^^)

いや、でも、

いっつも見えないって言われるんですよ

なんでだろー?

ご飯もちゃんと食べないで検査受けてるのに

こんな風に、膵臓って「描出不良」で片

付けられてしまうケースが結構多いみたい

ですね。

なので、私なりに

「膵臓の描出が難しいといわれる理由」

ってヤツをちょっとだけ考えてみました!

膵臓が難しいワケ~!!

その1

周囲との境界が不鮮明だから

その2

周囲組織とのエコー輝度に差が少ないから

その3

エコーの宿敵

消化管のガスが近くにいっぱい!だから。

う~ん。。。

どれも「ごもっとも」な理由ですが、

もっと もっと大きなワケがあるような気がします。

それは、何でしょう?

やっぱり「解剖」でしょうか?

特に膵臓の場合は解剖がわかっていないと

話にならないのですが、

でも、それだけじゃない気もします。

で、ある日、超音波検査を始めたばかり

の初心者の方が検査をしている後で

「じ~っ」と見ていたんですね。

結構苦労してます ^^

すると・・・

「あっ わかった!!」 ( ̄ー+ ̄)!

膵臓の見つけ方

「ちょっとプローブを縦にして腹部大動脈出してみて」

「こうですか?」

「じゃあ、次は腹腔動脈と上腸間膜動脈わかる?」

「これですよね?」

「そうそう ^^」 「それじゃあ、膵臓はどの辺かな?」

「よくわからないけど、このあたりですかね~?」

「その高さに目をあわせて、プローブを横に戻しましょう!」

「あ、あった!」

エコーで膵臓がみつけられないのは、

周囲組織との輝度に差がないことや、

境界が不鮮明なこと。

そして消化管のガスだけのせいじゃなくて、

もっと別なところにあったのです。

その一つは、解剖が曖昧なこと

そして、もっと大きな理由は、

膵臓の深さがわからないから。。

ただ、やみくもにガスの中を探していては、

いつまでたっても膵臓を見つけ出すことは

できません。

できたとしても、すごく時間がかかってしまいます。

そこで、

最初にその患者さんの膵臓の高さ(深さ)を

知ると、意外と簡単に描出できる場合が

多いと思います。

膵臓の深さを知るには?

はい。

まずは、腹部大動脈の縦断画像を描出します。

(これは、そんなに難しくないですよね?)

そこで、肝臓と腹部大動脈、胃なんかの

位置関係を確認します。

そして、この時に腹部大動脈から分岐する

腹腔動脈と上腸間膜動脈をちょっとだけでも

いいので見つけましょう。

すると膵臓自体は確認できなくても、

各臓器や血管の位置関係から膵臓の高さ

(深さ)は、だいたい予想できるはずです。

そして、膵臓の高さ(深さ)さえわかって

しまえば、あとはもう簡単です♪

プローブをクルっと横走査に変えて、

膵臓があると思う深さのところだけに

目を凝らします。

たとえガスだらけであっても、

すっごく深い位置にあっても、

よくみれば「脾静脈」の断片を簡単に

探し出せるはずですよね?

もやもやのガスの中から「脾静脈の断片」を

探し出すことができたら、あとはササっと

膵臓を描出してしまいましょう!

◆編集後記

今年の第一回目は「膵臓の簡単な描出法」

を考えてみました。

膵臓の描出に困っている方は、ぜひ試して

みて下さい。

でも、超音波検査は描出することが

目的ではありません。

さらに言えば、キレイな写真を残すことが

目的でもありません。

やっと見つけて、

写真を残して「ホッ」としてしまう。。。

その後が本番なのにね~。

膵臓を検査するには「方法と視点」が大切です。

すっごく大切なことなのですが知ってました?

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