超音波の原理5 「プローブ」

プローブ

超音波を送信し、はね返ってきた超音波を受信して「画像や血流情報として表示」するのが超音波検査装置です。超音波検査装置で一番大事な超音波の送受信を行なう部分が「プローブ」ですね。

超音波の送受信

超音波の送受信は圧電素子(振動子)によって行います。

圧電素子は電気をかけると歪んで超音波を発生し、逆に超音波があたって歪むと電気を発生する性質を持っています。(この現象を圧電効果またはピエゾ効果といいます)

超音波検査装置に使われている圧電素子には次のようなものがあります。

・圧電セラミック(PZT:チタン酸ジルコン酸鉛)

・高分子圧電材料(ポリフッ化ビニリデン)

・複合圧電体(コンポジット)

プローブの構成

プローブは、次のものから構成されています。
それぞれの役割についても簡単に説明します。

【バッキング材】
振動子の背面に設置されていて、後方への超音波の伝搬を吸収、余分な振動を抑制して超音波のパルス幅を短くする役目があります。

【振動子(圧電素子)】
超音波の送受信を行う大切な部品です。

【音響整合層】
振動子は生体と比べて音響インピーダンスが大きく、そのままでは超音波が反射してしまうため、振動子と生体の中間的な音響インピーダンスをもつ物質を間に入れて反射を最小限に抑えます。

【音響レンズ】
超音波ビームを集束させる役割があり、シリコンゴムが多く使われています。

プローブの種類

リニア型 ・・・ 主に表在臓器に用いられます

コンベックス型 ・・・ 腹部領域で使用されます

セクタ型 ・・・ 心臓領域で使います

その他にも特殊なプローブがあります。
(体腔用、穿刺用、術中プローブ等)

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