腹部超音波検査 肝臓4 脂肪肝

脂肪肝のエコー画像

脂肪肝:fatty liver

脂肪肝は肝細胞に脂肪の沈着を認めるものをいいますが、肝臓重量の5~10%以上、肝臓の組織で30%以上の肝細胞に脂肪滴があるる場合に、脂肪肝といわれます。

脂肪肝の原因としては過栄養によるもの、つまり「食べすぎ」「飲みすぎ」によるものが一般に多いのですが、糖尿病や栄養障害、ステロイド服薬によっても脂肪肝になる場合があります。また、NASHも注目されています。

超音波検査では肝組織で10%以上程度の脂肪沈着から脂肪肝の所見を捉えることができ、CTよりも鋭敏な検査です。

~典型的な超音波像~

●肝臓実質のエコーレベル上昇
●肝腎コントラストの上昇
●深部エコー輝度の減弱
●肝内血管の不明瞭化
●不均一な脂肪沈着

NASH:nonalcoholic steato-hepatitis

非アルコール性脂肪肝炎(NASH:nonalcoholic steato-hepatitis)

非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD:nonalcoholic fatty liver disease)のうち80~90%は、脂肪肝のままでほとんど進行しませんが、残りの10~20%の人は肝硬変に進行したり、肝細胞癌を発症したりすることもありますので、腹部超音波検査での発見が重要になります。

参考文献
脂肪肝の超音波診断基準
脂肪肝の超音波診断 肝腎コントラストの意義について
非アルコール性脂肪肝炎(NASH)
非アルコール性脂肪肝炎
脂肪肝における限局性低脂肪化巣の臨床的意義

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