腹部超音波検査 肝臓6 肝血管腫

肝血管腫の超音波像

肝血管腫:hepatic hemangioma

肝血管腫は肝の非上皮性腫瘍の中で最も多い腫瘍で、大部分が海綿状血管腫(cavernous hemangioma)です。

大きさは様々で、形は不整形。よく観察すると辺縁は凸凹してします。2cm以下では90%以上が高エコーレベルで、2cmを超えるものでは高~低エコーの混在した超音波像を示します。

肝血管腫の特徴は経時的、あるいは体位変換や圧迫によって腫瘍内部のエコーレベルが変化することがあることで、これが診断の決め手になることもあります。

この内部エコーレベルが変化することをそれぞれwax and wane sign、カメレオンサイン(chameleon sign)、disappearing signと呼びます。

~典型的な超音波像~

●辺縁を囲む高エコー(marginal strongecho、hyper echoic rim)
●後方エコーの増強
●wax and wane sign
●カメレオンサイン
●disappearing sign
●多発することが多い
●辺縁低エコー帯(halo)は伴わない

参考
肝腫瘤の超音波診断基準(日本超音波医学会)
肝腫瘍の超音波診断に関する検討
肝血管腫の超音波断層像における経時的変化
肝占拠性病変超音波像の臨床病理学的研究

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