腹部超音波検査 膵臓4 膵癌の超音波検査

膵癌

膵癌は組織学的分類で膵管癌(duct cell carcinoma)、島細胞癌(islet cell carcinoma)、腺房細胞癌(aciner-cell carcinoma)に分けられます。

また発生部位によって頭部癌、体部癌、尾部癌、鉤部癌、全体癌に分類されます。

全膵癌の80%以上は膵管癌で境界不明瞭な低エコー腫瘤を呈することが多く、高い確率で腫瘍より尾側の膵管拡張がみられます。腫瘍径が2cmを超えると膵外への浸潤傾向が強く、きわめて予後不良な疾患です。

膵島細胞腫瘍はランゲルハンス島細胞由来の内分泌腫瘍で、機能性と非機能性に分類されます。

非機能性腫瘍では巨大腫瘤のものが多く、出血・壊死などによって不均一な内部エコー像を呈するためにsolid and cystic-tumorとの鑑別は困難です。

腺房細胞癌は境界明瞭、辺縁平滑で内部不均一な像を示します。

膵癌の直接所見は「低エコー限局腫大」ですが、尾部での描出は難しく、間接的な所見である膵管の数珠状拡張も尾部や鉤部では出現しにくいことから、尾部と鉤部の入念な検索が大切になります。

膵癌の早期診断に関する超音波検査法の有用性

膵癌超音波診断基準(日本超音波医学会)

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