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「ポチッ」
心エコーでは、もう「当ったり前」の機能ですね!
▽THI:Tissue Harmonic Imaging 「その2」
前回は「ハーモニックイメージング」の概要についてお話ししました。
ちょっと「おさらい」すると、超音波は体内を伝搬するにしたがって、その波形が歪みます。つまり、反射波の中には周波数が変化している成分がある。
どのように変化するかというと、出した周波数の整数倍の成分になってしまうものがあります。「5MHz」で出した超音波は10、15、20Hz・・・ですね。これを高調波といいます。そして、この現象を「非線形効果」と言うのでした。
ここまでで、すでにヤヤコシイ ^^;
高調波のうち、2倍のものを2次高調波といい、この2次高調波成分を使って画像化することを・・・
THI:Tissue Harmonic Imaging です。
思い出しました? (^^)
さて、今日の本題です。
「THI」 ← 何がいいの? そして、どんなとき使うの?
何がいいかって、
やはり「サイドローブアーチファクト」が少なくなることでしょう ^^v
▽「サイドローブアーチファクト」
プローブから出される超音波ビームは、正面に出るメインローブだけでなく、斜め横方向にも弱いビームが出てしまいます。これをメインローブに対して「サイドローブ」といいます。
エコーは通常メインローブを使って画像化しているのですが、サイドローブが出ている部分に強い反射体があると、それをメインローブ内にあるものとして画像に表示してしまうんですね。
これが「サイドローブアーチファクト」です。
話をハーモニックイメージングに戻します。
「非線形効果」は超音波が強いほど大きく現れます。
○ メインローブは超音波が強い
○ サイドローブは超音波が弱い
なので、サイドローブ部分には高調波が発生しにくい。
もうわかりますよね♪
そう、サイドローブアーチファクトが発生しにくいのです。
じつは普段、エコー画像の中にサイドローブアーチファクトはたくさん出てきています。
ただ目立たないだけで・・・。
じゃあ目立つ部分は?
エコーレベルの低い場所ですね。胆嚢や心臓、嚢胞、血管・・・そんな部分を検索する時にTHIを「ポチッ」っとやると、「モヤモヤ」しているところがクッキリ!
劇的に良い画像が得られます♪
その他にも高周波成分を使って画像化するってことは、分解能も向上しますよね。
じゃあ欠点は?
「非線形効果」が発生するのに、ある程度の距離が必要なのです。つまり、近距離では2次高調波が発生しにくい。そして「高周波数は遠くに届かない」でしたよね。ですから、深い部分の感度もよくない。
そう、欠点は浅い部分と深い部分の感度が「イマイチ」なこと。ただ、これらに関しては技術の向上に伴って、だいぶ改善されてきているようですね。
ということで、長くなりましたが最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
これで「THI:Tissue Harmonic Imaging」の使い方・・・
もう大丈夫ですよね (^^)v
◆編集後記
いつもこのメルマガを読んでくれてありがとうございます。
読者の方も全部あわせて約900名と増えてきました!
これからも初心者のためにエコーをわかりやすく解説していきまーす。
(「最近難しくなってきた」との意見もありますが ^^;)
配信も遅れないようガンバリマスね m(__)m
◆編集後記②
K:「飯塚さん あの“かんたんクイズ”ってネーミングですけど、
ちょっとマズイんじゃないですか?」
I:「なんで?」
K:「え~ だって俺10%ですよ。 正解率が!」
I:「じゅっ じゅっぱーせんと~?」
K:「いや~ マジ難しいッスヨ」
I:「そうかなー?」
「ところで、今エコー何年目だっけ?」
K:「もう、かれこれ2年っス」
I:「患者さんに言っていい? こんな人が検査してますって ^^」
K:「いや、それだけは・・・」
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“かんたんクイズ” やってみてね ^^
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