腹部エコー あなたは良悪性の鑑別ができていますか?

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▽エコーの使命!

そんな大それたものではありません ^^;

でも、ちょっと考えてみましょう。

1.正常か? 異常か?

まず最初はここですね。

正常なの? それとも異常があるのか? これを判断するには、「正常解剖と正常エコー像」を知っている必要があります。当たり前のことですが、正常なのに「細かい計測」や「きれい
な写真」にこだわる必要はありません。そして、それに多くの時間をかける必要もありません。

2.どの程度悪いのか?

もし異常であれば、その程度や状態をエコーで知ることができます。

例えば『慢性肝炎』。エコー画像から臨床症状や血液データの裏づけを得ることができます。肝臓の状態を画像として観察が可能な分、形態的な変化を捉えられるので血液データ等より信頼性が高いこともあるでしょう。

慢性肝炎が進行しているのか? それともコントロールができているのか? 治療が功を奏しているのか?肝臓実質だけでなく、脾臓や血管、周囲リンパ節、腹水などの状態を含めて総合的に判断ができます。

また「生活習慣病」の患者さんであれば、最終的に脳梗塞や心筋梗塞などの血管イベントが怖いわけですよね?例の「メタボリックシンドローム ~死の四重奏~」です。動脈硬化の程度を知るため、非侵襲的に血管内腔の評価をできる検査は非常に少ないのですが、エコーにはこれができる。動脈内腔の状態が非侵襲的にわかるってスゴイことですよね。

3.良性? それとも悪性?

やはり検査として最も重要な部分はココですね。そして、エコーが得意とする所でもあります。良・悪性の鑑別ができないと、エコーの存在意義は半減してしまうでしょう。それだけの診断能力(潜在能力)をエコーは持っています。

でも診断能力が優れているとはいえ、性能の高い装置があるというだけでは、あくまで「潜在能力」でしかない。高い診断能力を引き出すのは、使う側の問題ですね。

▽あなたは「良・悪性」の鑑別ができていますか?

非侵襲的に「良・悪性」の鑑別ができる・・・。

早期発見や緊急性の有無を判断することと並んで、エコーの最終的な目標の一つではないかと思います。良・悪性の鑑別ができるために大切なことは、疾患の知識とともに超音波の基礎原理を知っていることです。

○腫瘍はどんな細胞からなり、どのような組織の構成をしているの?

○どんな血管からどういう形で栄養を受けているの?

○それがエコーでどのような画像として映し出されるの?

もし、あなたが現時点で「良・悪性の鑑別」をできていないのであれば、どうすればよいのでしょうか?

1、悪性腫瘍の組織構造を理解する。

勉強するためのものは書店で手に入ります。

2、超音波の基礎原理を理解する。

正常組織と良性、悪性腫瘍の組織を知っていても、それがエコーでどのような画像になるのかを理解することが大切です。

3、エコーの達人といわれる人の話をたくさん聞く。

セミナーや講習会に出席して、徹底的に話を聞いて、あなたとの違いを学んでみてください。

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◆編集後記

私は、今も心に残っているセミナーがあります。

「エコーってこんなに奥が深いんだ!」

全然知らないことばかりでした。

知らないでやっていた自分に検査された患者さんは・・?

すごくあせりました。

でも、小手先の知識や技術ではなく、考え方が先だということが
よ~くわかりました ^^v

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